からあげの賞味期限

あつくても、さめてもおいしいアイドルの話。

V6のダンスが好きな理由を考えてみた

小学生の頃はSPEEDにMAX、安室ちゃんが大流行した世代である。

マネして踊っていると、親世代などからは「私の頃は一世風靡セピア、ピンクレディが流行ってた。」なんて言われることもあったな…、という記憶。

単なる感覚的な問題であるが、歌姫(やバンド)が流行る時期とダンスグループが流行る時期、両者が混在する時期というのはぐるぐるめぐっているのかもしれない。

 

そんな中、20年選手のV6。私の小学校の頃は「ダンスがうまい」というよりはアクロバットに注目が集まっていたイメージ。私のイメージも長い間、Darlingの肩宙。(これは、単に好きだったというのもあるかもしれないけれど…)

もちろん、デビューのころから追っかけている人にしては「最近騒がれてきたなぁ」という程度かもしれない。が、私は「最近」のV6の踊り方がとても好きで、凄くウマいと思っている。ちなみに、私はダンスの才能も経験もほとんどないので、挙げた点が妥当であるか、という点については片目をつぶってみてもらえたら、と思う。

「最近」というのがいつに該当するか、考えなおしてみたところ、シングルリリースで見てみると、guiltyらへん、2009年以降である気がしている。

HONEY BEAT,蝶,それからswing!などは踊りとしては凄く好きなのだけれど、今日挙げる条件が揃いかけている段階なのかな、ということで2009年以降とする。なので、イメージしていただくのは2009年以降のV6、でお願いしたい。

 

肖像権の問題以上に、作業として面倒くさいから、こっから先、画像も動画もないけれど、好きな理由をつらつら書いてみたい。

 

①遠近を意識した、揃え方

ダンスを揃えるということは、人数が増えれば増えるほど、求められたり、「ウマい」と言われることに貢献したりする。揃っているダンスは群舞、という言われ方をすることもある。V6の揃え方は単にフリを同じくするところで留まっていないから、好きだ。例えば新曲のBeautiful World、ダンス自体はゆっくりしているが、個人の位置は前後左右コロコロ変わる。そこで、後ろと前の高さが正面から見たときに綺麗に揃うところが凄く好きなのである。②とも関係してくるのだが、同じフリをしているだけでは踊りは揃わない。一見揃っていても、ゆっくりなテンポだと、そうは見えない。

「圧巻のダンス」とか、「揃ったダンスパフォーマンス」とうたわれている多くはアップテンポのが多い。その中で、少しゆっくりめの楽曲で、揃える時に必要となるのが、「高さをそろえること」だと思う。前列と後列に分かれたときに、「全員が同じ高さ」となるためには列で高さを変えることが必要になる。そこが綺麗に揃っているV6のダンスが私は大好きだ。

 

②高低を揃える

V6内における身長差は10センチを超える。*1

同じ振り付けをしても、揃った印象にはなりにくい。小柄なメンバーが体を目一杯使って踊ることはよくある。そして我らがセンターも、気怠そうなパブリックイメージとは裏腹に、メリハリのあるダンスを展開している。それに加えて、注目したいのが長身組の動きだ。決して、小さく踊ることはしない。が、決めのポーズの時などに、とりわけ手足の長いリーダーが、角度に工夫をこらしているところが見受けられる。

Rock Your Soulは高低差が意識されたダンスが遺憾なく発揮されている曲だと思う。キメのフリのジャンプは森田君(あ、言ってしまった)が、高く飛び、サビの部分のリーダーの力を抜かず、周りと揃える美しさは何度見ても楽しい。

 

③スラーの部分を疎かにしない。

キメのフリ、や止める部分に意識を払っているダンスは多い。アップテンポの曲がダンス曲として選ばれやすいのは「キメ」が「止め」が細かく決まっていることにあると思う。しかし、ダンスが「揃っている」ように見えるには、「そこに至るまでの速度」を揃える必要があると思う。最近の曲だと大体綺麗に揃っているんだけど、とりわけ綺麗なのはTimelessとBeautiful Worldが好き。そのなかでもTimelessはカウントという概念が取っ払われたような、音の流れに沿ったような振り付けなので、「キメ」のポーズとそこに至るまでの動きの境界が曖昧で、職人芸を感じる。

④移動自体が振り付けに含まれており、横移動・後退移動のステップが綺麗。

これは、ニコニコ動画で踊ってる人を見ているうちに、私が「綺麗だな」と思うポイントを見つけて、それがV6にもあった、という気づきである。今までの①~③は、V6を見て、それから他のダンスグループを見て気づいたんだけどこれに関しては逆。フォーメーションの変化が多ければ多いほど、これは目立つ。横移動で、移動時間が短かったり、後退するときはどうしても次のポイントに移動することがメインになってしまいがちの中、ステップがシンメトリーで動くメンバーと揃っている。

 

前提として、全員がきっちり踊ること、体幹がしっかりしているので、上半身と下半身のブレが小さいこと、なんていうのもあるが、ここに関しては他のグループでも見られる特徴なので割愛。ここで挙げた「好き」ポイントは(④は少し蛇足かもしれないけれど、①~③は特に)長年メンバーを変えずにやってこれたからこそのスキルなのかな、と思う。個人個人を比較すると、ダンスがうまい人はもっといるかもしれない。ただ、「メンバーを変えず」「長い期間」踊ることによって、癖や、遠近感。動く速度を揃えるスキルが上がっていったのだろう、と推測できる。

昔のガシガシ踊ったり、くるくるバク転したりするV6だってもちろん好きだけれど、私が「最近」のV6の踊りが好きな理由は踊り続けてくれていることにその理由があるということが自分なりに落とし込めて満足。

これからもどうか踊り続けてくれますように!!

*1:公称を使っても